育つこと、働くこと、老いること。私たちにできること全部。社会福祉法人:藤雪会

理事長・又木京子の世の中ラボ

理事長の又木京子が、ひとつの数字をテーマに、数字と社会の背景をさぐります。

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第1回なぜか100%〜単独親権という珍しい国ニッポン 100%

最近保育園の行事にお父さんの姿が増えているような気がします。 保育園の送迎もお父さんが増えています。 「子育ては母親の仕事」から、働く女性が増えるに従い、お父さんの参加は増えるでしょう。 「育メン」なんて言葉もちょっとかっこいいイメージです。お父さんの育休を促進する動きもあります。(国会議員を使ってちょっと失敗しましたが) でも、私たちの法人の保育園を調査して、子育て女性が100%という数字が出てしまいました。愕然としています。 2015年のシングル家庭とシングルマザーの実態です。 シングルマザーの実態 これ以外のデータで、5年から12年間の上記8箇所の保育園の中で、4年前にシングルファーザーが1家庭だけありました。1%にも満たない数字です。 ちょっと驚いてもう少し調べました。 日本の離婚家庭で母親が親権を持つのは88%だそうです。父親は12%。(2007年の数字) この保育園の実態と考慮すると、父親が親権を持つ場合の多くは、父親の実家の祖父母と暮らしているかすぐに再婚しているかだと予想されます。 もう少し調べました。 離婚調停の親権を単独親権にしているのは、世界中で日本が珍しいようです。 ほぼ全ての南北アメリカ大陸諸国、ほぼ全てのヨーロッパ諸国、オセアニア両国、アジアの中国・韓国が、結婚中も離婚後も共同親権「2人の親を持つのは子供の権利であり、親が結婚していようと、いまいと関係がない。」とされている。 単独親権の日本は世界でも珍しい国だったのです。 どちらかというと女性のほうが収入は少なくて、でも働きながら子ども育てて、シングルの家庭の多くが貧困家庭だと報道もされています。政治課題です。 ただ、私はこの数字を見て、日本の女性のたくましさも感じました。 社会福祉法人藤雪会の保育園はシングルマザーを応援します。